2031-サルフェーション除去基板

劣化した鉛蓄電池(カーバッテリー)を復活させる装置。
ネットでいくつか作成記事が出回っている。
バッテリーの充放電の際に電極にサルフェーションが生成され、
充放電性能が落ちていくらしい。
これを除去にはいろいろ手段があるらしい。
バッテリー交換・バッテリー液の交換・投薬治療・電気ショック療法etc...
そんな訳で、今回の企画は電気ショック療法を行ってみることにした。
ロジックIC・タイマーIC・PIC・トランジスタなどいろいろ方式があると思う。
手っ取り早く・簡単に・少部品・小型化をコンセプトにPICで作成。
というか、以前初号機を作っていたのでそれを参考に作成
部品購入は皆大好き秋月電子で部品集め。
部品単価を抑えるために極力パックで注文し、特殊部品を使わず汎用部品で設計
ただ、PICとプリント基板は無理だけど・・・

いつもならユニバーサル基板で作るところだが、プリント基板で大量生産ができるようにした。
プリント基板は以前リンク依頼のあったプリント基板製作会社でお願いした。
基板の値段は最大外形100x100mm以内であれば、サイズ問わず一律\2000+振込み手数料になる。
なので小さくして面取りして数作ったほうが安くなるので、4枚取りとなった。

今更だけどPICに手を出してみた。
PICで発信回路を組むのも初めて。
PICのプログラムも初心者
幸いにもポートをH/Lするだけの簡単なプログラム
に加え動作確認用のLEDの点滅プログラムも組まなければならない。
3週間ぐらいの試行錯誤の末にようやく完成した。
発信部は約10kHzのデューティーは約7%
動作確認用は約4Hzのデューティーは約10%を作ることができた。

部品ID部品画像部品名
-- プリント基板
@\1,000 (趣味の基板屋さん)
U1 PICマイコン
PIC12F509
@\50x1
-- ICソケット
8PIN 丸ピンソケット
2227MC-08-03
@\15x1
U2 3端子レギュレータ
3.3V150mA
XC6202P332TH
\100 @\50x1
TA78L05S 5V100mA
\100 @\20x1
Q1 FET
2SK2382
@\100x1
Q2 トランジスタ
2SA1015
\100 @\5x1
D1 ショットキーダイオード
SBM1045VSS
@\40x1
耐圧が足りないと思うので
適当なものを見つけてください。
ZD1 ツェナーダイオード
1N5242B (12V)
\100 @\5x1
LED1 発光ダイオード
φ3 赤色LED
OSR7CA3131A
\200 @\20x1
L1 コイル
LHL13NB471K (470uH 0.9A)
@\60x1
L2 コイル
A~Cのいずれかを使用
A.LHL13NB470K(47uH 2.8A) @\50x2
B.LHL13NB101K(100uH 2A) @\50x2
C.LHL13NB221K(220uH 1.3A) @\60x1
D.LHL13NB471K(470uH 0.9A) @\60x1
C1 電解コンデンサー
25V1000uF
EEUGA1E102
@\30x1
C2/C3 積層セラミックコンデンサー
25V 10uF
RD20F106Z1EH5L
\200 @\20x2
C4 積層セラミックコンデンサー
50V 0.1uF
RPEF11H104Z2K1A01B
\100 @\10x1
R1/R4 カーボン抵抗
1/4W 10kΩ
\100 @\1x2
R2/R5 カーボン抵抗
1/4W 1kΩ
\100 @\1x2
R3 カーボン抵抗
1/4W 100Ω
\100 @\1x1
--回路図
--完成基板
--完成基板
--外観
--内部
-- バッテリー未接続時
約68Vのパルスを発生
-- ~~バッテリー接続時 初日~~
会社で使えなくなったUPSの
バッテリーをもらったので実験
初日は約24V
-- ~~バッテリー接続時 2日目~~
少し効果があるのかな?
パルス電圧が下がって約20V
-- ~~バッテリー接続時 9日目~~
パルス電圧が下がって約16V
内部抵抗が低くなってきているのか?
※L2は47uHのインダクタで実験
--PICソフトV1.00:2016/07/23(約310Byte)
--製作ページ>>>(別窓)
--imgtext

完成後、職場の人に渡してみた。
UPSの廃バッテリで庭木の手入れをしているらしい。
取り付けてからバッテリーの持続時間が気持ち伸びたかも…って。
多少の効果はあるみたいだ。

この前、職場の人が誤って+と-を間違えて接続したらしく、
パタンの損傷とFETがショートモードで壊れた。
パタンはFET-D1間で溶けるように損傷していた。
結構な電流が流れたと思われる。
このことから基板・バッテリーを保護するために
1A程度のヒューズは入れたほうがいいと思う。

初回公開:2016/08/12
追記:2016/10/29
追記:2016/12/18
追記:2017/01/04
価格改定:2018/06/18

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